あやしい放送


政情不安定な地域では,お互いの国家体制や政治を批判するような謀略放送が多く,特に,国際的な取り決めに従わずに電波を出す放送を地下放送という.

朝鮮半島もその例に漏れず地下放送の宝庫である. 現在,次の3つの放送があるが, どれもジャミングがかけられ音声を聞き取ることは困難である.


救国の声 (Voice of National Salvation)

韓国の反政府組織・韓国民族民主戦線 (韓民戦,National Democratic Front of South Korea)が,ソウルから放送していることが建前. しかし,方向探知の結果,北朝鮮国内から電波が飛んできていることが判明しているので明らかにうそだと判る. かつては統一革命党の声という名前で放送していた. 韓国で使われている言葉を用いて韓国政府を批判し北の素晴らしさを訴えている. 夜間(19:00〜26:00まで)に聞くことができる. 平壌放送で「韓国からの放送に依ると…」とよく言われているのは「救国の声」である.

周波数
1053kHz,3480kHz,4120kHz,4400kHz,4450kHz,4557kHz,6010kHz
ID
クグゲ・ソリ・パンソン・イムニダ

希望のこだま (Radio Echo of Hope)

在外同胞が放送していることが建前. 放送開始時に鐘の音が流れ「アリラン」がかかる. しかし,これも方向探知から韓国の国家安全企画部によって運営されている謀略放送であると考えられている.

周波数
3985kHz
ID
ヒマンエ・メアリ・パンソン・イムニダ

人民の声 (Voice of the People)

平壌の反体制組織・朝鮮労働者総同盟 (Korean Workers' Union)が,北の体制を批判しているという建前を取っている. これも方向探知から韓国軍がおこなっている謀略放送ではないかといわれている. 北で使われている言葉を用いて北からの放送であると偽っている.

周波数
3912kHz,6518kHz, 6600kHz
ID
インミネ・ソリ・パンソン・イムニダ

乱数放送

これは文字どおり不規則な数字を延々と女性アナウンサーが読み上げるというもので,毎日ではなく2日に一度くらいおこなわれている. かかる音楽によって乱数放送があるかどうかが分かる. 時間によって最初の音楽が異なり,命令系統の違いをあらわしているともいわれている. 内容は数字の羅列であるので不明だが,国外にいる工作員への激励や指示であるといわれている.

アジア放送研究会によると,音声(A-3, AMによる音声放送のこと)による乱数放送は全廃されたとのこと.(2001/01/11 追記)

深夜0:00からおこなっている周波数
621kHz,657kHz,684kHz,702kHz,720kHz,810kHz,855kHz,3250kHz,6400kHz
1997/12/19の深夜0:00からの放送
Real Audio 2.0ファイル(約163kB)ストリームでは聞けません

最初に「赤旗の歌」がかかる. 乱数の読み上げは0:05くらいから始まり,通常15分程度で終了する. この他にも放送している周波数があるが割愛.


参考文献


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