算数・数学教育における量と測定と単位


学習指導要領・同解説

小学校 算数科編(試案)昭和26年(1951)改訂版
中学校 高等学校 数学科編(試案)昭和26年(1951)改訂版
小学校学習指導要領解説 算数編 平成11年5月

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その他

遠山啓、「数学の学び方・教え方」 岩波新書
直接比較・間接比較・任意単位(新興出版社啓林館)


文部省 小学校学習指導要領 算数科編(試案)昭和26年(1951)改訂版

II. 算数科の一般目標

を見ると、

1.算数とわれわれの生活

(3) 量の測定は,われわれの生活に,どのように役だつか。

(a) 量の測定の意味

 測定は,量の大きさを,数で表わすための操作であるといえる。

とある。


文部省 中学校 高等学校 数学科編(試案)昭和26年(1951)改訂版

第W章 中学校数学科の指導内容の説明

を見ると、

§3.計量

B.計量の理解

1.測定の意味

 測定とは,基準にとる量(単位)を決めておいて,ある量を基準の量と比較して,その何倍あるかという数値と基準の量とで,量を表わす手続である。

とある。


文部省 小学校学習指導要領解説 算数編 平成11年5月 東洋館出版社(1999) p.45-46

第2章 算数科の目標及び内容

第2節 算数科の内容

2.各領域の内容の概観

B 量と測定

(2) 主な内容の解説

を見ると、

b. 測定の指導

ア 量の比較と測定

 量と測定の指導では,

  直接比較、間接比較、任意単位による測定,普遍単位による測定

という指導の段階が考えられる。

 直接比較では,二つの大きさを直接に比較する。例えば,二本の鉛筆AとBの長さを比較するとき,一方の端をそろえて 大小の判断をする。

 間接比較では,AとBの大きさをそれと別のものに置き換えて,間接的に比較する。例えば,机の縦と横の長さを紙テープの 長さに置き換えて比較することである。紙テープに移した長さを比較して大小の判断をする。

 任意単位による測定では,AとBの大きさをそれと別のものの幾つ分という数値に置き換えて比較する。例えば,机の縦と横の 長さを鉛筆の長さの幾つ分かに置き換えて比較することである。Aが四つ分,Bが六つ分であれば,BはAより鉛筆二本分だけ 長いなどと大小の判断をする。

 普遍単位による測定では,AとBの大きさを,全国(世界)で共通の普遍単位を用いて比較する。例えば,机の縦と横の長さで, 縦Aが40cm,横Bが60cmであれば,AはBより短いなどと大小の判断をする。普遍単位を用いて数値で表現すれば, 正確に分かりやすく伝えることができる。


遠山啓、「数学の学び方・教え方」 岩波新書822 岩波書店(1972)

第1章 量

を見ると、
単位の導入(p.24)
 単位がいかにして導入されたかということは、やはり詳しく説明しておく必要があります。 ここでは外延量の単位がでてくるのに、四つの段階に区切ることにします。 それは直接比較、間接比較、個別単位、普遍単位です。 だいたいこの4段階に区切って、1メートルとか1リットルなどの単位が入ってきたプロセスを 丁寧に十分の時間をかけて学ばせます。

(以下、p.28まで、直接比較、間接比較、個別単位、普遍単位、について述べられている。)

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