6.インクの広がり
”開始”ボタンで始まります.”停止”ボタンで一時停止,再開するときは”開始”ボタンを押してください.
”初期化”ボタンで初めからやり直します.
アプレット内にある経過時間は,シミュレーション上の経過時間
であり,現実に経過した時間ではありません.
ブラウン運動が起きていることを,肉眼でも観察できる実験が
あります.
細長い容器に水を入れ,中央にインクを落とします.すると,
インクは容器の両側へ徐々に広がっていきます.これは,インクの粒子がブラウン運動
をすることによって起こる現象です.
グラフは,横軸に対応するインクの粒子の数を表しています.
”開始”ボタンを押してください.インクの粒子は,ブラウン運動によって勝手気まま
に移動していきます.ブラウン粒子は拡散していく性質があるので,時間がたつに
つれて初めの位置より離れた場所にある粒子が多くなってきます.
ところで,ブラウン運動はデタラメな運動なので,そこには何も
法則性はないのでしょうか.じつはデタラメであるために現れる法則性もあるのです.
インクの広がりかたに注目します.
たくさんのブラウン粒子の運動を統計のやりかたで平均を求めて
みると,次の「7.ブラウン運動にひそむ規則性」
で示すような,規則性が見えてきます.調べるのは,各ブラウン粒子の最初の位置
からの距離が時間とともにどう増えていくかです.ブラウン運動はデタラメな運動なの
で,ある時間経過した後に見ると,最初の位置からあまり離れていない粒子があるかと
思えば,はるかに離れたところにある粒子もあります.シミュレーションで見るとおり
です.でも,少しの時間経過では遠く離れたところに粒子が移動することはできませ
ん.時間がたつにつれて遠くにまでブラウン粒子が移動することができるようになりま
す.そこに規則性がひそんでいるのです.
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