Kubo's Junk RoomVersion 0.2 (2002年12月2日)


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PlayStation2用ゲーム「Missing Blue」初回限定版

Missing Blueのパッケージ写真

PlayStation用ゲーム「Lの季節〜A Piece of Memories」に続き、トンキンハウス(株式会社東京書籍メディアフロー)がPlayStation2用に製作したデジタルノベル第2弾。別に「Lの季節」の続編というわけではないのだが、「二つの世界」というコンセプトは類似している。ゲームシステムも基本的には同一で、前作の特徴であった「口出しシステム」も継承しているが、その比重は小さくなっている。ただ今回はPlayStation2の特徴であるDVDを利用することにより、前作を遥かに凌ぐ膨大なシナリオ量である。またプレイヤーを除き、顔すらでないクラスメートにいたるまで完全フルボイスとなっており、これも大容量のなせる技だろう。

初回限定版は専用パッケージにポストカードサイズカレンダーとトレーディングカードの同梱。最近はトレーディングカードの売上増加を狙ったこのような製品が増えている。

さてゲームの方だが、選択肢により分岐する普通のデジタルノベルである。ただ通常のデジタルノベルがストーリー展開のみを変更するのに対し、このゲームは世界そのものが変わる。この辺は前作「Lの季節」と同様だが、前作が最初の選択肢でいきなり分岐するのに対し本作はより自然に世界が切り替わる。

シナリオのできはまあまあといったところか。ただしシナリオが膨れ上がった分、分岐によるセリフの不整合が多少見受けられる。これはデジタルノベルにはありがちな傾向である。ネタバレになるので臥せるが、ストーリーのベース設定は非常にオーソドックス。1回プレイしてそれに気付けばあとは簡単である。選択肢の作りが比較的素直なので迷うことは少なく、トゥルーエンディングにたどり着くのは難しくない。ただしマップコンプリートはかなり大変である。

グラフィックのクォリティなかなか良い。ただしシナリオの膨大さに比べ、ヒロイン一人一人のイベントグラフィックが意外と少ないのが残念。なおキャラクターデザインは「Lの季節」と同じく渡辺明夫氏。同氏はアニメ「それゆけ! 宇宙戦艦ヤマモト☆ヨーコ」のキャラクターデザインなどでも有名。同人やゲーム界では「ぽよよんロック」を名乗ることが多い。


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